猫ケージのレイアウトで最優先すべき3つのこと

ケージ内を整えるとき、まず押さえておきたいポイントがあります。

☑ トイレと食事場所を離す

猫は本能的に、排泄する場所と食事をする場所を分けたがる動物です。

できるだけ対角線上に配置するか、上下に分けると衛生的に保てます。

☑ 高い場所に休める空間を作る

猫は高いところが大好き!

上段に落ち着けるベッドやハンモックを置いてあげると、安心して休めるようになります。

☑ 動線を確保する

狭いケージ内でも、移動しやすいスペースを残すことが大切です。

物を詰め込みすぎると、猫が窮屈に感じてストレスの原因に...


ケージの広さ別|基本のレイアウトパターン

ケージのサイズによって、最適な配置は変わってきます。

2段ケージの場合

スペースが限られているので、上下の使い分けがポイントになります。

  • 下段 → トイレと水を配置
  • 上段 → ベッドとごはん皿を置く

トイレは床に直接置くほうが猫も落ち着きやすく、掃除もしやすいです。

食事場所を上段にすることで、トイレと十分な距離を取れます♪

3段ケージの場合

3段あると、機能ごとにフロアを分けられて理想的!

  • 下段 → トイレ
  • 中段 → 水とごはん
  • 上段 → ベッドや休憩スペース

この配置なら、それぞれのエリアが独立して衛生的です。

猫も用途ごとに場所を認識しやすくなります。

ワイドタイプの場合

横幅に余裕があるケージでは、左右に分けた配置ができます。

  • 左側 → トイレ
  • 右側 → 水とごはん
  • 奥や高い位置 → ベッド

平面的に距離を取れるので、臭いが気になりにくい配置です。


トイレ・水・ごはんの配置|衛生的な置き方の鉄則

ケージ内で最も気を使うべきなのが、この3つの配置です。

トイレは入口から一番遠い場所に

人の出入りが多い入口近くだと、猫が落ち着いて排泄できません。

ケージの奥や角に置くのがおすすめです。

水とごはんは隣り合わせでもOK

ただし、水がこぼれたときにフードが濡れないよう、少しだけ距離を取っておくと安心♪

トイレと食事エリアは最低でも30cm以上離す

狭いケージでどうしても距離が取れない場合は、高さで分けてください。

トイレを下、食事を上にすれば、猫のストレスを減らせます。


猫が落ち着けるベッドと隠れ場所の作り方

ケージ内でも、猫がリラックスできる空間が必要です。

ベッドは一番高い場所に設置

猫は見晴らしの良い高所で休むのを好みます。

最上段の奥にベッドを置いてあげると、安心して眠れるでしょう。

隠れられる場所も用意してあげる

ケージの一角に布をかけたり、ドーム型のベッドを置いたりすると、猫が身を隠せます。

怖がりな性格の子には特に重要です!

ハンモックを活用する

2段目と3段目の間にハンモックを吊るすと、空間を有効活用できます。

猫も揺れる感触を楽しんでくれることが多いです♪


年齢と性格で変える配置の工夫

猫の状態に合わせて、レイアウトを調整してあげましょう。

子猫のとき

好奇心旺盛でよく動き回るため、安全を最優先に考えます。

☑ 高すぎる段差は作らない
☑ 隙間に挟まりそうな小物は置かない
☑ トイレは低い位置で入りやすいものを

子猫は段差の昇り降りに慣れていないので、ステップを増やしてあげるといいでしょう。

成猫のとき

体力があり運動量も多いので、上下運動ができる配置にします。

☑ 高低差を活かしたレイアウト
☑ ジャンプしやすい動線を確保
☑ 爪とぎを置くスペースも検討

成猫は活発に動くため、物を置きすぎないことが大切です。

シニア猫・足腰が弱い猫のとき

関節に負担をかけない配置を心がけます。

☑ トイレは入りやすい低いタイプに変える
☑ 段差を小さくする、またはステップを追加
☑ ベッドは下段や中段に移動

高いところへ登れなくなったら、無理に上段を使わせる必要はありません。

怖がりな性格の猫の場合

安心できる環境作りを優先します。

☑ 隠れ場所を複数用意する
☑ ケージ全体に布をかけて外が見えにくくする
☑ トイレやベッドは奥の方に配置

人の動きが見えすぎると緊張してしまう子もいるので、視界を遮る工夫が有効です。


やってしまいがちなNGレイアウトと改善方法

よくある失敗例と、その解決策をご紹介します。

NG1. トイレの真上に食事を置く

これでは臭いが上がってきて、猫が食事を嫌がる可能性があります。

トイレと食事は縦方向でも離した方が無難です。

NG2. ベッドを下段に置く

下段は人の目線に近く、猫が落ち着けません...

ベッドは必ず上段か中段に配置してください。

NG3. 物を詰め込みすぎる

おもちゃや爪とぎなど、あれもこれもと入れたくなりますが、スペースを圧迫します。

最低限の物だけにして、動けるスペースを残しましょう!

NG4. 水とトイレを近くに置く

猫が水を飲むのを嫌がったり、トイレの砂が水に入ったりします。

必ず離して配置してください。


ケージ飼いは可哀想?罪悪感を感じている飼い主さんへ

ケージを使うことに罪悪感を抱いている方もいるかもしれません。

でも、ケージは猫を閉じ込めるためのものではなく、安全を守るためのツールです。

留守中の事故防止や、多頭飼いでのトラブル回避、病気療養中の安静など、必要な場面はたくさんあります。

大切なのは、ケージ内を快適にすることと、適切な時間外に出してあげることです。

一日中ケージに入れっぱなしにするのでなければ、猫にとって悪い環境ではありません。

むしろ、ケージ内が落ち着ける場所になれば、猫は自ら入って休むようになります♪


留守番時・夜間に安心して使えるレイアウトの整え方

長時間ケージで過ごす場合は、より慎重なレイアウトが必要です。

水は2か所に設置する

万が一こぼれても、もう一つの水で飲めるようにしておきます。

給水器タイプと器タイプを併用するのもいいでしょう。

トイレが汚れても我慢しなくていいサイズを

長時間使う場合は、できればトイレを少し大きめにするか、2つ設置すると理想的です。

温度調節できる場所を作る

ケージ全体が同じ温度だと、暑いときや寒いときに逃げ場がありません。

一部に毛布を敷く、または涼しい場所を残すなど、選択肢を用意しておきます。

安全確認は必須!

コードや危険なものが近くにないか、脱走できる隙間がないか、必ず確認してください。


多頭飼いでケージを使う場合の配置アイデア

複数の猫を一つのケージに入れる場合は、さらに工夫が必要です。

トイレは猫の数+1が基本

2匹なら3つ、3匹なら4つが理想ですが、ケージ内では難しい場合もあります。

最低でも猫の数と同じだけ用意してください。

食事場所は離す

仲が良い猫同士でも、食事中は縄張り意識が出ることがあります。

それぞれの皿を離して置き、食事中のストレスを減らしましょう。

それぞれの居場所を作る

上段と中段、左側と右側など、猫ごとに落ち着けるスペースを分けます。

一緒にいる時間が長いからこそ、距離を取れる配置が大切です。

相性が悪い場合は別々のケージに

無理に同じケージに入れると、ストレスが溜まります。

喧嘩が絶えない場合は、ケージを分けることも検討してください。


夏と冬で調整したい配置のポイント

季節によっても、最適なレイアウトは変わります。

夏の配置

☑ 風通しの良い位置にベッドを配置
☑ 保冷剤を入れたベッドは下段に(冷気は下に溜まるため)
☑ 水は多めに用意して、こまめに交換

冬の配置

☑ ベッドに毛布やフリースを入れて温かく
☑ 暖かい空気が溜まる上段にベッドを移動
☑ ペット用ヒーターを使う場合は低温やけどに注意

ケージ全体の配置場所も重要です。

夏はエアコンの風が直接当たらない場所、冬は暖房器具に近すぎない場所を選びましょう♪


よくある質問

ケージ内におもちゃは入れてもいい?

留守番中はおすすめしません。

紐や小さなパーツが付いたおもちゃは、誤飲や引っかかりの危険があります。

飼い主さんが見ている時間帯だけ、安全な物を入れてあげるのがいいでしょう。

ハンモックは必要?

必須ではありませんが、あると喜ぶ猫が多いです♪

ケージ内の空間を有効活用できるので、余裕があれば設置してみてください。

ただし、しっかり固定しないと落下の危険があるので注意が必要です。

ケージから出す時間はどれくらい必要?

猫の年齢や性格によりますが、一日に最低でも2〜3時間は外で自由に過ごす時間を作りたいところです。

子猫や若い猫は、もっと長い時間が必要になります。

遊びや運動ができる時間を十分に確保してあげてください!

トイレと食事場所はどれくらい離すべき?

理想は1メートル以上ですが、ケージ内では難しいこともあります。

最低でも30cm、できれば50cm以上離すか、上下で分けるようにしましょう。

どうしても距離が取れない場合は、仕切りを置いて視界を遮るだけでも効果があります。